ここではタイヤについて知っておくと便利な豆知識をご紹介いたします。
▼インチアップ

「インチアップは、正しい知識で」

インチアップとは、タイヤの外径をほぼ同じにしたまま、内径(インチ)を大きく(アップ)することをいいます。 インチアップしたタイヤの断面は、横に広い長方形。 タイヤの剛性が高くなって、走る、曲がる、止まる能力がアップします。

タイヤの外径は基本的に変えない。

タイヤの外径を大きく変えると、スピードメーターの誤差や車体への干渉を生じる可能性があります。

総幅は車体に合わせて検討する。

幅の広げすぎは、車体と干渉したり車体からはみ出したりして非常に危険です。

干渉やはみ出しを伴う不適切なインチアップは非常に危険!

タイヤとボディーが干渉すると、突然タイヤが破壊されて操縦不能になったり、タイヤが回転できずにスピンするなど非常に危険です。
また停止時には干渉していなくても、人が乗ったりコーナリングした時に干渉することもあるので十分な知識が必要です。

空気圧管理はまめに

空気圧が低すぎると異常摩耗(偏摩耗)の発生や高速運転時のバーストの原因となります。
また必要以上に高すぎると、逆に操縦性や乗心地が悪化してしまいます。

インチアップする際にはロードインデックスに注意!!

タイヤにはそれぞれのサイズごとに支えられる荷重の大きさが規格で決まっています。
これがロードインデックスで、サイズ表記の最後に速度記号と一緒に表記されています。
ロードインデックスが自動車メーカーの指定した標準タイヤと同じかそれ以上のタイヤを選択してください。
選択するタイヤが標準装着タイヤのロードインデックスより下回らないよう、ご注意ください。
さまざまなメリットをもたらすはずのインチアップですが、最近はタイヤサイズ変更による性能変化の知識なしにルックスの向上だけを目的にインチアップしているケースも少なくありません。
安全のため、ぜひ正しいインチアップの知識を身につけるとともに、タイヤの選択等に関しては当店スタッフにご相談ください。

▼タイヤサイズ表示の見方

195 / 60 R 14 86 H

195:断面幅の呼び(mm)
60:偏平率の呼び(%)(断面高さ÷断面幅×100)
R:タイヤ構造表記(ラジアル)/14:リム径の呼び(インチ)
86:ロードインデックス/H:速度記号

215/45ZR17

215:断面幅の呼び(mm)/45:偏平率の呼び(%)
ZR:速度カテゴリー記号/17:リム径の呼び(インチ)

285/30ZR20 95Y

285:断面幅の呼び(mm)/30:偏平率の呼び(%)
ZR:速度カテゴリー記号/20:リム径の呼び(インチ)
95:ロードインデックス/Y:速度記号

165/95R13 98/96L

165:断面幅の呼び(mm)/95:偏平率の呼び(%)
R:タイヤ構造記号(ラジアル)/13:リム径の呼び(インチ)
98:ロードインデックス(単輪)/96:ロードインデックス(複輪)
L:速度記号

31×10.50R15 109Q C

31:タイヤ外径(インチ)/10.50:断面幅の呼び(インチ)
R:タイヤ構造記号(ラジアル)/15:リム径の呼び(インチ)
109:ロードインデックス/Q:速度記号/C:ロードレンジ

215R15 6PR

215:断面幅の呼び(mm)/R:タイヤ構造記号(ラジアル)
15:リム径の呼び(インチ)/6PR:タイヤ強度(プライレーティング)

7.50R16 12PR

7.50:断面幅の呼び(インチ)/R:タイヤ構造記号(ラジアル)
16:リム径の呼び(インチ)/12PR:タイヤ強度(プライレーティング)

5.50-13 6PR

5.50:断面幅の呼び(インチ)/13:リム径の呼び(インチ)
6PR:タイヤ強度(プライレーティング)

- 扁平率について
偏平率とは、タイヤの断面幅(W)に対する断面高さ(H)の比率を表わす数値です。
扁平率(%)=断面高さ(H)/タイヤの断面幅(W)×100
▼速度記号の見方
タイヤがそのロードインデックスにより表示された質量を規定の条件で負荷された状態において走行可能な最高速度を記号によって表したものです。
タイヤがそのロードインデックスにより表示された質量を規定の条件で負荷された状態において走行可能な最高速度を記号によって表したものです。
- ロードレンジについて
ロードレンジの記号は、それぞれに対応する数字のプライレーティング(タイヤ強度)相当です。
▼ロードインデックス(荷重指数)の見方
ロードインデックスとは規定の条件下で、そのタイヤに負荷することが許される最大の質量を表わす指数です。
- レインフォースド規格について
レインフォースド規格とは、ETRTO(欧州タイヤ規格)にて空気圧及び負荷能力を標準規格より高く設定した規格です。
レインフォースド規格のタイヤは、ETRTO標準規格や他の規格の同タイヤサイズに比べロードインデックスが高くなります。
又、同タイヤサイズでも空気圧に対する負荷能力が他の規格の設定と異なり、同一の空気圧では負荷能力を十分発揮できない場合があります。
そのためレインフォースド規格のタイヤは、同一サイズの通常のタイヤより高い空気圧が必要となります。
- Pタイプタイヤについて
サイズ表記の先頭に「P」があるサイズはTRA(北米タイヤ規格)であり、Passenger Car Tire(乗用車)の意味です。
- タイヤの管理について
ローテーション
タイヤの異常磨耗防止のために行う、タイヤの位置交換のこと。
タイヤの異常磨耗(かたよったすり減り)は、次のようなことの原因になります。
・異常振動(シミー)
・タイヤ騒音
・乗心地の低下
・タイヤの寿命の短縮
※特に前輪にこの兆候が見えたら、すぐにタイヤの位置交換をしましょう。
▼タイヤ等の選定

1.自動車製作者が指定した標準タイヤサイズ、又はオプションタイヤサイズの使用を基本とし、その他のサイズのタイヤを選定される時は販売店にご相談ください。
なお、あくまで正規の用途、目的に合ったタイヤサイズを選定していただくようお願いします。
すなわち安全のためには誤った用途、目的のためにお使いにならないようお願い致します。

2.全車輪とも、同一のサイズ、種類、構造、タイプ※のタイヤを使用してください。
なお、自動車製作者が軸別にサイズの異なるタイヤを指定した場合は、その指示に従ってください。
※タイプとは夏用タイヤ、冬用タイヤ等をいう。

3.サイズ、種類、構造、タイプの異なるタイヤを同一車軸に使用すると、タイヤ性能が異なるため、事故に繋がるおそれがあるので混用しないでください。(応急用タイヤは除きます。)

4.非対称・方向性パターンを採用しているタイヤは、装着の際はサイドウォール部に打刻された『SIDE FACING OUTWARDS』を外側にしてローテーションマーク(⇒)をタイヤの回転方向に合わせ、すべてが同一方向になるように装着してください。

5.方向性パターンを採用しているタイヤは、装着の際はサイドウォール部に打刻されていたローテーションマーク(⇒)をタイヤの回転方向に合わせ、すべてが同一方向になるように装着してください。

6.非対称パターンを採用しているタイヤは、装着の際サイドウォール部に打刻されたアウト側、イン側の表示に従い正しく装着してください。

7.ホイールの選定は販売店に相談しタイヤサイズ及び車両に適合したホイールを使用してください。

▼適正使用と日常点検

1.タイヤの空気圧は、走行前の冷えている時に、エアーゲージにより定期的(最低1か月に1度)に点検し、自動車製作者の指定空気圧に調整してください。
・自動車製作者の指定空気圧は車両の取扱い説明書、ドア付近等に表示されています。
 不明の場合はタイヤ販売店にご相談ください。
・特に扁平タイヤの空気圧不足は、見た目にわかりづらい為、必ずエアーゲージによる点検をしてください。

2.タイヤに、亀裂または釘、金属片、ガラス等が刺さっていたり、溝に石その他異物を噛み込んでいないかを確認してください。
異物を発見した時は、タイヤ販売店にご相談のうえ取り除いてください。

3.コードに達している外傷・ゴム割れのあるタイヤは使用しないでください。
修理が可能か否かについては、タイヤ販売店にご相談ください。

4.タイヤの溝深さの使用限度は、残り溝1.6mmです。それ以前に新品タイヤと交換してください。

5.高速道路を走行する場合は、タイヤの残り溝深さは次表以上であることを確認してください。
タイヤの種類 溝深さ トラック及びバス用タイヤ 3.2mm 小型トラック用タイヤ 2.4mm

6.タイヤは自動車の安全にとって重要な役割を担っています。
一方、タイヤは様々な材料からできたゴム製品であり、ゴムの特性が経時変化するのに伴い、タイヤの特性も変化します。
その特性の変化はそれぞれの環境条件・保管条件及び使用方法(荷重、速度、空気圧)などに左右されますので、点検が必要です。
従って、お客様による日常点検に加え、使用開始後5年以上経過したタイヤについては、継続使用に適しているかどうか、すみやかにタイヤ販売店等での点検を受けられることをお奨め致します。
また同時にスペアタイヤについても点検を受けられることをお奨めします。
また、外観上使用可能のように見えたとしても(溝深さが法律に規定されている値まですり減っていない場合も)製造後10年経過したタイヤ(含むスペアタイヤ)は新しいタイヤに交換されることをお奨め致します。
なお、自動車製作者がその車の特性からタイヤの点検や交換時期をオーナーズマニュアル等に記載している場合もありますので、その記載内容についてもご確認ください。
≪注:ここに記載した10年という年数は、あくまで目安であって、そのタイヤの実際の使用期限(すなわち、継続使用に適していないこと、または安全上の問題があるかもしれないことを示す時期)を示すものではありません。
従って、環境条件・保管条件及び使用方法によって、この年数を経過したタイヤであっても、継続使用に適している場合もあれば、この年数を経過していないタイヤであっても継続使用に適していない場合もあります。
10年を経過していないタイヤであっても上記の環境条件等によっては交換する必要がある場合があることにご注意ください。
また、この10年という年数及びタイヤ販売店等による点検のお奨め時期である使用開始5年という年数は、いずれも各タイヤメーカー・販売会社・販売店による品質保証期間・期限を示すものでもありません。≫

7.タイヤ損傷に繋がるおそれがあるので、車両に指定された積載量、定員を超えて使用しないでください。

8.タイヤの位置交換は、車両の使用条件に合わせて、スペアタイヤも含め適正な方法で定期的に行ってください。(但し、Tタイプ応急用タイヤは除く。)

9.安全走行を確保するためタイヤ点検に合わせて、リムバルブも劣化、亀裂がないことを点検してください。リムバルブに劣化、亀裂がある場合は販売店にご相談ください。また、バルブキャップがついているかどうかも確認してください。

10.ホイールに、亀裂、変形等の損傷や著しい腐食がないことを確認してください。

▼タイヤ等の保管
タイヤは、直射日光、雨および水、油類ストーブ類の熱源および電気火花の出る装置に近い場所などを避けて保管してください。
▼ホイールについて
ホイールにも様々な種類や特性がありますが、車やタイヤに合わせて適切に選ばないと非常に危険なので十分な知識が必要です。
当店では知識・経験が豊富なスタッフが誠心誠意お客様に合ったアドバイスをいたします。
お気軽にご相談ください。